ナノバブルと建設分野

みなさん、ナノバブルをご存知ですか?
ナノバブルとは、一般的には1µm以下のナノメートル単位の微細な気泡のことで目に見えないレベルです。
髪の毛の直径80umよりもはるかに小さく、さまざまな分野で研究が進んでいます。
今回は、建設分野におけるナノバブルの応用について紹介します。
 
 

目次

なぜナノバブルが注目されているのか?
ナノバブルが重機の燃費向上?
 

なぜナノバブルが注目されているのか?

みなさんシャワーヘッドなどでナノバブル洗浄という言葉を聞いたことがあるかもしれません。起源はプランクトンが発生した赤潮に対しての洗浄効果があることから人間の肌にも応用できるのではないかとされたことからです。
より細かい気泡が水に溶けやすく、水の中では安定化しませんが泡の周りにマイナスイオンをコーティングした状態にすることで水の中で浮くことなく安定化しています。
 
またナノバブルが高い洗浄力を持つのはこの負に帯電した電荷を持つためです。汚れ物質である正に帯電したものが引き寄せられ、破裂の際の圧力も相まってスムーズに汚れを取り除くことができるのです。
 
 
化粧品や半導体生成時の洗浄などでも高い洗浄力と効率を持ち合わせていることから注目されています。
 
さらに経済産業省のプレスリリースでは、
水道水を使用した場合と比較し清掃時間が40 %低減しました。清掃時間が短縮されると、作業効率が改善されます。
このことからSDGs目標に貢献する一つの要因として報告されています。
 
建設分野ではどのように生かされているのでしょうか?

ナノバブルが重機の燃費向上?

ナノバブル(超微細気泡)を軽油に混入して重機の燃費を向上させる技術です。
ナノバブルを含んだ軽油では、そのディーゼルエンジンの燃費(燃焼)反応を触媒することができます。重機にナノバブル発生装置を取り付けることで実装が可能です。
 
記事によれば通常の軽油と比べて1日平均の燃費が最大で約2割向上し、ダンプの排ガスへの洗浄効果も見られたとのことです。
 
ナノバブルといえば肌や食品への応用が一般的ですが、未だ応用されていない分野に新しい技術が組み合わさっているようです。