建築中のエアコン設置
気温30度を超える日も多くなり、エアコンの冷房機能を使い始めた方も多いのではないでしょうか。エアコンは建物の建築後に家電量販店・エアコン設置業者が取り付ける場合だけではなく、建築中に設置を行う場合もあります。今回の記事では、エアコンを建築中に設置する際によく使われる方法と、そのメリット・デメリットを解説します。

1. 建築中のエアコン設置で用いられる方法
建物の建築中にエアコンを設置する際は、隠蔽配管を実施することが多いです。
隠蔽配管とは、エアコンの配管を壁や天井裏に埋め込む手法のことです。配管の露出を減らし、すっきりした見た目にできるという理由で人気があります。また、マンション等では、室外機の配置に制限がかかることから、隠蔽配管によって調整を行う場合があります。

また、配管だけではなく、エアコン本体を天井に埋め込む場合はビルドイン型エアコンが使用されます。通常の壁掛けエアコンが1方向のみに送風できるのに対し、ビルドイン型エアコンでは2-4方向に送風でき、温度調整効率が高いことから、オフィスや商業施設などでよく使用されます。

3. 建築中にエアコン設置するデメリット
建築中にエアコンに設置するデメリットとして、主に以下の3点あります。
- 設置費用が高価
- 設置できる機種に制限がかかる
- 10-20年後の取替が難しい
まず、通常の設置方法に比べて、建物の構造によっても施行手順が変わるなどの理由から、設置費用が高価になりがちな点があります。通常の壁掛け型エアコンを建築後に設置する場合、1-2万円程度で施工が可能です。それに対し、例としてビルドイン型エアコン設置を挙げると、配管、天井開口、真空引き作業などにそれぞれ費用がかかり、設置だけで12-19万円程度が相場なようです。(出典:ミツモア | 埋め込み式エアコンの交換・取り付け費用相場!工事内容や買い替え目安も!交換すべき?)
また、加湿や自動洗浄などの追加機能付きエアコンは、加湿/排気ホースが別で必要なことから、隠蔽配管が不可な場合があります。さらに、隠蔽配管を行ったエアコンを取り替える際も、時間が経っているとメーカー開発によりエアコン自体の構成が変わっているなどの理由で、取替が難しくなるケースが多いようです。
最後に
暑い夏を乗り越えるのに必須のエアコン。設置するタイミングで生じるメリット・デメリットを、工事受注側も理解できると、より満足度の高い施工に繋がるかもしれません。