建設業界のグローバル化に向けて

皆さんこんにちは、近年、日本の建設業界はグローバル化に向けて動き出しています。日本の建設企業が海外でのプロジェクトに参加することは、新しいビジネス機会を生み出すだけでなく、日本の建設技術やサービスを世界に広めるチャンスでもあります。この記事では、日本の建設業界がグローバル化に向けた現状や取り組みについて探ってみます。
 
 

目次

日本の建設業界のグローバル化
最近の取り組みについて
 

日本の建設業界のグルーバル化について

日本の建設業界は、戦後の国内建設投資の拡大、国土特有の地理的・自然的条件、国民性、関連支援産業や優秀な人材の存在、国内における強力なライバル企業の存在、そしてODAや日系企業による対外直接投資(FDI)など、多数の条件や要因に支えられ、世界に誇る技術力やノウハウを蓄積してきました。そのため、他国の建設業界に比べて、潜在的には競争優位産業であると考えられています。この競争優位性を活かした海外展開は、グローバル化やボーダーレス化が進む国際社会において期待される成果の一つです。アジアにおける建設業の市場規模は大きく、日本の建設業界への受注が期待されます。しかしながら、発展途上国の閉鎖的な建設市場や、国内市場を中心とした我が国建設業界の長年の取組スタンスなど、内外の要因により競争優位性が十分に発揮されていないのが現状です。
 

最近の取り組みについて

 
JICAでは中小企業に向けて海外企業の展開をサポートする支援を行っています。
その中でも建設業に関する具体例として、
  1. パキスタンにおける道路整備事業 パキスタンの交通インフラ整備の一環として、JICAが中小企業向けに建設業を支援しています。具体的には、道路建設や橋梁建設などのプロジェクトに関する技術指導や、ビジネスプランの策定支援などを行っています。
  1. ケニアにおけるマイクロフィナンス機関の支援 ケニアにおいて、JICAは中小企業向けのマイクロフィナンス機関を支援しています。これにより、建設業などの中小企業が資金調達を容易にし、事業拡大を図ることができるようになりました。
  1. フィリピンにおける防災施設の建設事業 フィリピンにおいて、JICAは地震や台風などの自然災害に備えた防災施設の建設事業を支援しています。中小企業が受注することを想定しており、建設現場での安全管理や施工方法の指導などを行っています。
 
他にも日本貿易機構JETROも海外支援を展開しています。
  1. 情報提供による海外展開支援
海外のインフラ整備や公共事業案件などの情報提供を通じて、ビジネスチャンスを探ることができます。また、現地の法律や規制、マーケット動向などの情報も提供しており、海外進出に必要な情報収集を支援しています。
  1. 個別企業のハンズオン支援
海外進出に必要な契約書の締結や現地法人の設立、人材採用などの支援
  1. グローバル人材の活躍・育成支援
現地でのプロジェクト管理や技術者育成、現地語の翻訳などの支援を行っています。また、現地におけるビジネスマナーや文化についてのトレーニングも行っており、グローバルビジネスに必要な人材の育成を支援しています。