建築物を変える建材ー美しさと強さ

建築物の見え方を変える建材。
近年は新しい技術で美しさや強さを持つ、珍しい建材がどんどん開発されているようです。
本記事では、その中でも素敵な建材をいくつかご紹介します。
もし気になるものがあれば、ぜひ活用してみてください!
 
 

もくじ ビジョットシャイニー Graphenstone リトラコンクラシック® おわりに

 

ビジョットシャイニー

 
ゆらぎ模様の塗り床材「ビジョットシャイニー」。
開発したのはエービーシー商会です。
 
偶然が生み出す柄が特徴で、施工現場ごとに異なる模様が生まれるので、唯一無二の床を生み出すことができます。もちろん、床だけでなくテーブルの天板での活用も可能です!
商業施設、ホテル、アミューズメント施設、公共施設などの屋内床での使用が想定されています。
 
模様は、エポキシ樹脂系クリアコートに専用の顔料を練り込み、こて塗りの後ローラーで模様付けをして仕上げます。コンクリートの上に、厚さ約1mmで仕上げることができるので、新築、改修どちらの現場でも採用ができます。
 
顔料は100色以上から選べ、単色でも複数色の組み合わせでも表現が可能です。
主成分のエポキシ樹脂は一般に紫外線で変色しやすいと言われていますが、このビジョットシャイニーは変色しにくい配合になっています。
https://active.nikkeibp.co.jp/atcl/wp/prd/00004/22/11/22/00096/?n_cid=nbpnxt_pgmn
 
 

Graphenstone

Graphenstone(グラフェンストーン)はスペインのアントニオ(AntonioLeónJiménez)が開発した、画期的な「高性能ペンキ」です。「グラフェン」という素材は炭素原子を六角形に並べてできた、原子ひとつ分という極めて薄いシート状の構造のことです。非常に強度が高く、鋼鉄の200倍の強さを誇ることでも知られていています。
そのため、塗膜を薄く塗っても問題ないということだそうです。1リットルで塗れる面積は、なんと128平方メートルで、これは畳で言えばおよそ70枚分です。
同時に疲労・損傷なく柔軟性が既存のペンキより20%高いとのことです。
さらにこのペンキ、主成分は石灰です。石灰は自然に優しい天然素材なので、有機溶剤や重金属も含まず、安全性も期待されています。
https://graphenstone.com/jp/Graphenstone-Japan-Grafeno.html
 
 

リトラコンクラシック®

世界初の透明コンクリート「リトラコンクラシック®」は、光ファイバーと微細なコンクリートを組み合わせたものです。その透け感がまるで障子のようで美しいと、近年国内でも評価されているようです。
 
2001年、ハンガリーの建築家アロン・ロソンチで、「LiTraCon」(Light-Transmitting Concrete)と命名されました。
光ファイバーはサイズが小さいため、コンクリート中に溶け込み、小さな骨材のように材料の構成要素となります。
 
光ファイバーの活用でガラスとコンクリートという2つの素材が混ざり合うだけでなく、内部構造も主要な表面も均質な、第3の新しい素材ができあがります。リトラコンクラシック®は、完全なハンドメイド製品のため、、それぞれの作品に特別で個性的な光のパターンが生まれます。
http://litracon.hu/en/products/litracon-blokk
 
 

おわりに

美しさを表現できる「ビジョットシャイニー」や「リトラコンクラシック®」。
特にリトラコンクラシック®はその障子のような見た目から、今後国内の建築物でも多用されるのではないかと思われます。
「Graphenstone」は素材の強度と環境へのやさしさを実現した新しいペンキです。使用するペンキ量を減らせることも利用者にとってのお得ポイントかもしれません。
 
ぜひこれらの新しい建材を取り入れて、素敵な建築物を作ってみてください!