合格率10%の技術士とは?
みなさん、技術士という国家資格をご存知でしょうか?その合格率は10~15%と難易度が高い国家資格となっています。
今回は技術士の資格取得方法からどんな仕事へ活かせるのかをご紹介します。

技術士とは?
技術士とは、「科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた優れた技術者」
引用:日本技術士会
を指します。産業経済から社会活動まで21の分野にわたってその高い専門知識と技術倫理の活用が求められます。
始まりは、第二次世界大戦後の復興に基づいて米国コンサルティングエンジニアリング制度を基に技術士制度の制定、のちに技術士法が制定されました。
米国にも同様、米国プロフェッショナルエンジニア制度がありますが、これは公共事業や建築物の図面や仕様書にProfessional Engineerと書かれたスタンプが押されており、その実名エンジニアが図名の設計や使用の責任を全うするというものです。
技術士の資格取得方法
技術士資格を取得するのは容易ではありません。
技術士の試験は第一次試験と第二次試験に分かれています。
理工系の大学院の修士課程を修了したものはその一次試験を受ける必要がなく、修習技術者として認定されます。
一次試験の内容は大学レベルの農学、工学、理学などのエンジニアリング教科となっています。
しかし、一次試験を通過してもそこから一定期間の実務経験を積んだ後に二次試験の受験資格を得ることができます。
なお、二次試験は筆記試験及び口頭試験からなり、口頭試験は筆記試験を合格した者のみです。
よって技術士の資格を取得するには2回の試験と実務経験を積む必要があり、容易な試験ではありません。技術士の数は年々増加しており、約9万5000人、その中でも建設部門の人数が最も多いです。
技術士資格を活かしたお仕事
技術士の資格を活かした仕事としては、
・建設会社の技術開発や研究を主に行う部署
・コンサルタント企業
・官公庁
が挙げられます。その専門性から研究や設計、コンサルタントとして独立される方も多いようです。特にコンサルト業務の中では幅のきく資格となっているようです。しかしながらその知名度は一般の方々の間ではあまり知られていません。また独占業務資格(一部建設部門などにはあるが、ほとんど無い)がほとんど無いため業務上取る必要性が少ないことから知名度が低いようです。
つまり有資格者以外が携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格(医師や弁護士)ではないため名称独占資格であるのです。
しかしながら技術系職であればその資格保有は多角的な視点から当該技術についての知識を保有しているため現場や開発部門で有用性がより世間へ露出されるといいですね。