【梅雨入り】工事現場における湿気対策
つい先日、全国的に梅雨入りしたことが気象庁により発表されました。
梅雨の季節は建設現場においてさまざまなトラブルが発生する可能性があります。今回の記事では、梅雨の工事現場ならではの滑落、漏電、建材の湿気の3つについて、その対策をご紹介します。

梅雨トラブルその1:滑落
1つめは滑落です。雨や湿気により、作業員が足元を滑らせ、転落するリスクが高まります。この問題に対処するためには、以下の対策を講じることが重要です。
- 安全靴の着用:梅雨の時期は特に、滑りにくいソールを備えた適切な安全靴をを着用しましょう。防滑性の高い靴底を持つ安全靴は、滑落事故を軽減するのに役立ちます。
- 歩道や足場の維持:工事現場内の歩道や足場のうち、滑りやすい箇所には滑り止めの使用も検討しましょう。また、水たまりや泥はねを防ぐために、排水システムを設置することも効果的です。
- 安全帯の着用:濡れた状態での足場の利用が困難な場合、安全帯(ハーネス)の着用も検討しましょう。様々な形状のものが販売されているため、雨天での作業がしやすいタイプのものを選択しましょう。

梅雨トラブルその2:漏電
2つめは漏電です。雨に濡れたまま作業を行わざるを得ないことが多い時期のため、電気設備のトラブルが発生しやすくなります。また、漏電は火災や感電を引き起こすリスクもあり、重大な事故に発展しかねません。以下は漏電対策の一部です。
- 定期的な点検と保守:電気設備は定期的に点検され、機器の故障や絶縁の劣化などが早期に発見されるようにする必要があります。湿気による絶縁の劣化を防ぐため、湿度の高い時期には点検の頻度を増やすことも考慮しましょう。
- 適切な絶縁材料の使用:電気配線やコンセントなどの設備には適切な絶縁材料を使用することが重要です。湿気に強い絶縁材料を選ぶことで、漏電のリスクを低減することができます。
- 漏電保護装置の設置:漏電保護装置(遮断器や遮断機)を設置することで、漏電が検知された場合に電源が自動的に遮断されるようになります。これにより、漏電による火災や感電事故を未然に防ぐことができます。
梅雨トラブルその3:建材の湿気
3つめは建材の湿気です。湿気にさらされた建材は変形や劣化のリスクがあります。以下は建材の湿気対策の一部です。
- 屋根や防水シートの適切な施工:建物の屋根や外壁には適切な防水シートやシーリングを施工することが必要です。これにより、雨水や湿気が建材に浸透するのを防ぐことができます。
- 建材の保管方法:建材は屋内に保管し、湿度を管理することが重要です。必要な場合は、保管場所に除湿機を設置することも検討しましょう。
- 施工前の建材の確認:湿気がある建材は乾燥させるか、代替の建材を使用することで、建築物の品質を保つことができます。コンクリートなど、床下空間に用いる建材の除湿には、大判シリカゲルシートのような製品が便利です。
