住設機器の値上げラッシュ!

2021年から続く住宅設備機器の値上げラッシュ。
TOTOやLIXILなど、大手企業は最大23%の値上げという形で希望小売価格を改定しています。
 

目次 各社の動き 価格変動の理由 おわりに

 

各社の動き

TOTO株式会社は、2023年1月31日、同年8月1日受注分より 住宅設備機器商品の希望小売価格を改定することを発表しました。
 
原材料費等のコスト上昇への対応が難しくなったことを受けての対応です。
TOTOは、昨年(2022年10月)に住設機器の価格を最大20%値上げしたばかりです。
(https://jp.toto.com/company/press/2023_01_31_02/より引用)
 
株式会社LIXILも2022年12月6日、一部の住宅用建材・設備のメーカー希望小売価格の改定をHP上で発表しています。 こちらも原材料価格などの高騰が続くなかの対応です。
 
こちらは2023年4月3日受注分より値上げが実施されます。
 
商品別の価格改定一覧
https://www.biz-lixil.com/pdf/lixil_kakakukaitei.pdf
 

値上げの背景

両社の値上げの背景は、諸経費の削減や効率化などの企業努力では対応しきれない原材料費や輸送コストの高騰です。
 
原材料費の高騰は勢いを増す一方です。
一般財団法人建築物価調査会によると、2023年1月の建築資材物価指数は139.8 と、前月比 0.3%上昇しています(前年同月比+11.5%)。1年前の2022年1月(125.4)を14.4ポイントも上回っています。2020年の平均が108.2であったことを考えるとその上昇スピードは衰えることを知りません。
 
世界的な原油価格の高騰などを背景に、物流コストも緩やかに上昇しています。
公益財団法人日本ロジスティックスシステム協会が行っている2022年度物流コスト調査によると、調査対象の企業・約195社の売上高に対する物流コスト比は、前年度から0.39ポイント減少しています。
しかしながら、物流量に対する物流コスト単価としては、一貫して上昇傾向にあようです。今回の売上高物流コスト比率の減少は、コロナ禍当初の特異なビジネス環境における状況と比較して企業の売上高が回復し、その回復の勢いが物流コスト単価の増加を上回ったことに起因していると推測されています。
(https://www1.logistics.or.jp/news/detail.html?ItemId=817&dispmid=703)
 

おわりに

建材に続き、住設機器も値上げ続きで、留まる様子がありません。
マイホーム建設やアパート運営にも支障が出そうです。