生コンクリートの廃棄問題

生コンクリートの廃棄問題をご存知でしょうか?
建設現場に運ばれた生コンクリートの一部が使われずに廃棄され、余った総量は10年以上前から改善されていません。
今回は生コンクリートの廃棄に関する問題と施行されている施策をご紹介します。
 

目次

なぜコンクリートは余る?
廃棄問題
廃棄問題に期待されている対策
 

なぜコンクリートは余るのか?

入念に発注数や発注量を計画していても実際の工事現場で使われる量と誤差が生じることがあります。このため生コンクリートが余ってしまうのです。
また工事の最後で足りないという状況を防ぐために少し多めに注文しておく場合もあります。
この余ったコンクリートは、「戻りコン」「残コン」と呼ばれ処理に困ってしまいます。
このコンクリートは余れば生コンクリート業者に持って帰ってもらうのが主流です。しかし、その再利用方法や廃棄方法が長年問題とされています。
再利用方法としては、余ったコンクリートを固めて2次製品として売り出す方法があります。
しかしこれは生コンクリートの業者や工場では行われていません。
他に廃棄としては、現場にコンクリートを撒き砕いて廃棄物として処理します。しかしこれは廃棄物処理業者に委託する必要がある他廃棄料金がかかってしまいます。
 

廃棄問題

この廃棄に関してしばしば問題となっています。適切に産業廃棄物として処理されず山間などに不法投棄する事件が起こっています。これは廃棄物処理法違反となり罰金が課せられます。
また今後の建設物の寿命から廃棄物としてのコンクリートの総量が増えることが予想され、環境の面からもどのようにリサイクルするのかが注目されています。
 

廃棄問題に期待されている対策

廃棄問題の対策としてメジャーなものは、
  • 再生建材や材料として利用する場合
リサイクル事業としても注目されているのが、廃棄される生コンクリートを再生建材としてリサイクルする場合です。建設現場で利用される砂利や2次製品、再生セメントとしてもう一度活用できるようにリサイクルします。
SDGSの観点からもコンクリート材料のリサイクルと再活用は今注目を集めています。